CLAMPでも取り扱いのあるバイクメーカーSURLY(サーリー)
僕がこの業界に入るきっかけともなったバイクメーカーでSURLYに出会わなければ確実に今の僕はない。
そんなSURLYの事を何回かに分けて語ってみようかなと。まずはSURLYとの出会いから。

今では数ある車種の中から僕がSURLYを知るきっかけとなったフレームが”PUGSLEY”だ。
それは今でもはっきりと覚えているし、何よりも衝撃的だった。
2007年「ブレーキ無し。問題なし。Just do it」とピストバイクにまたがった若者達が写ったNIKE社の広告が渋谷パルコに掲載され、今で言う大炎上した事は僕と同年代以上の方々だったらご存じのはず。その翌年、当時ストリートカルチャーとして、ファッションアイコンとしてピストバイクブーム全盛期の中(自分もピストバイクに夢中だったなー)、書店でPEDAL SPEEDだったかLOOP magazineだったか、なんとなく手に取った雑誌をパラパラとめくると、マウンテンバイク以上に太いタイヤにドロップハンドル、そしてシングルスピード、そんな自転車!?のような物にYOU THE ROCK☆がまたがりポーズを決めていた。

なんだこれは!?

YOU THE ROCK☆には目もくれず、すぐさまその雑誌を買ってこの自転車はなんなんだ!?と調べまくった事を覚えている。この当時はまだ今ほどなんでも情報がすぐに手に入る時代でもなかったけれど、それでも”SURLY”と言うアメリカのバイクメーカーでPUGSLEYと言うモデル。ファットバイクと呼ばれているマウンテンバイクであると言う事にまでたどり着いた。

SURLY PUGSLEY

当時、まだ自転車業界にいなかった僕は大した自転車の知識も持たず、プラモデル、ミニ四駆感覚でカスタムできるピストバイクにドハマりしていた。性能、精度、パーツメーカーのバックボーンなんてのは二の次で、カラーや見た目のカッコよさ、インパクトだけでイジっていた。トラックハンドルにブルホーン、ライザーバー、フラットバー。
足回りにはディープリム、バトンホイール、スポークをネジってホイールを組み上げるなんて技もあった。とにかくピストバイクのカスタムは自由だった。車やオートバイよりもカスタムにかかる金額もリーズナブルだった(当時はそう思ってた…)事も相まってどんどんピストバイクの魅力に引き込まれていくのだった。

競技やレースにもロードバイクにもマウンテンバイクにも興味のなかった当時の僕にとって、こんなにもカスタムのできる自由な自転車はピストバイクだけなんだろうなー。そう思っていた矢先にSURLY PUGSLEYに出会ってしまったのだ。

自転車業界に入っても夢中になっていた今でも大切にしているSYCIPのハンドメイドトラックバイク(ピストバイク)

SURLYが欲しい!!

そう思ったのはPUGSLEYと出会ってからすぐの事。しかし購入までには3年の歳月がかかった。
理由は2つある。

・お金を貯める。
もちろんの事だ。当時趣味に散財していた僕は、まず購入資金を確保することから始まった。シンプルなピストバイクと言えども自転車パーツはあれこれ見ていたので大体の相場はわかっていた。
その時は来年買おう。ぐらいの気持ちで自転車貯金を始めたのだ。これはちゃんと貯金し始めれば時間が解決してくれる事なので何も問題はなかった。

・自転車沼にハマる。
問題はここだ。これがとにかく1番大きい。
SURLYに出会った当初はYOU THE ROCK☆と同じ仕様のPUGSLEYを買うんだ。そう思っていたけどSURLYを知れば知るほど何を買えばいいかわからなくなった。SURLY=PUGSLEYだった僕はSURLYを調べていくうちにPUGSLEYだけじゃない事に早々に気づく…
え、ピストフレームもあるの!?ロードフレームもあるの!?シクロクロスってなに!?ファットバイクってPUGSLEYだけじゃないの!?カラテモンキー何それ日本人って事!?
シングル、ギアードコンパチ!?42~60までのフレームサイズ展開!?etcetcetcetc….
フレームの規格や合わせられるパーツの事、シングルスピードオンリーだった自転車知識に”変速”と言う選択肢が加わった事。SURLYを調べれば調べるほど混乱していったと同時にワクワクが止まらなくなった。

自転車って、SURLYってこんなにも自由に組めるんだ!!

僕の自転車に対する考え方をSURLYがひっくり返してくれた。
雑誌でインパクトを受けた「カッコいい」だけのSURLYから、住んでいる街、使い方、SURLYに乗って何がしたいか?何ができるか?そんな事まで考えながら僕のSURLY選びは始まったのである。

そして2011年、SURLYを知ってからまるっと3年。PUGSLEYではなくCROSS CHECKと言うフレームで僕のSURLY最初の1台を組むことを決める。

続きはまた次回。



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