朝晩は涼しく過ごしやすくなった伊那谷。晴れた日も多く、皆様も山登りを楽しまれているのではないでしょうか。 僕は前回に引き続き、トレランの練習を兼ねて塩見岳に行ってきました。塩見岳は伊那からは少し南の方で離れていますが、天気のいい日には尖った山容を遠方に眺めて、今年は登っておきたいなと考えていました。というのも、塩見岳は7〜8月の間だけ登山口へバスが出ており、車を持っていない僕は今の時期を逃すと、また来年になってしまいます。 そして、登山口へのバスは1日2本のみ。一番バスに乗れば登山口には8時半着。帰りは14時台が最終で、それを逃すと帰れません(日帰り登山向けの時刻設定ではありませんのでご利用は計画的に)。 約6時間の制限時間内に帰ってくる必要がありますが、覚悟を決めて出掛けてくることにしました。

今回はいつものピストバイクではなく、電車とバスでのアクセス。始発電車に乗り込み、しばし列車の旅です。天気はよく、車窓から日の出を拝みました。 路線バスが出ている伊那大島駅につくと、山の格好をした方々がちらほら。しばらくするとバスがやってきて、運賃を払い乗り込みます。

登山口までは、1時間40分の長い道のり。登山口へ続く鳥倉林道の途中ではトイレ休憩もできる停車時間が設けられている珍しい路線バスでした。登山口に近づくと砂利道を走ります。これも路線バスとしては珍しいのではないでしょうか。
はるばるやってきた鳥倉登山口は標高約1800m。すでに高度感があります。

トレランザックに荷物を入れて出発。今回は登りで可能な限り走ろうと歩幅や姿勢を意識しながら登りました。塩見岳に至る登山道は、トラバースぎみの箇所が多く、いつもより走れる区間が多く快調に登ることができました。

小1時間で途中の三伏峠(さんぷくとうげ)に到着。林の中に佇む三伏峠小屋は雰囲気が良く、テント場は広く風も凌げて快適そうでした。南アルプス縦走の際には利用したいと思います。

おそらく200km以上は走ったであろうシューズ、NNORMAL Tomir 2.0は足に馴染んでだいぶ仕上がってきました。 ウェアは上下とも山と道の製品を着用。スリーブレスシャツのDF Mesh Merino Sleevelessは今回のような高山を含むコースで汗冷えしにくく、汗が溜まりがちなチェストストラップや背面がびしょ濡れにならずに快適でした。ショーツのLight 5-Pocket Short Shortsも足の動きを妨げずストレスフリーな履き心地です。

三伏峠を少し進むと、視界も開けて三伏山に到着。そして、今回の目的地である塩見岳が目の前に見えます。3000m級の岩峰はやはり迫力があります。

この先は再び樹林帯に入り、アップダウンの少ない道でとても歩みが捗ります。そして、平日にも関わらず、多くの登山者の方が来られていたのが意外でした。僕のトレランの格好を見て道を譲ってくださりありがたかったです。

日帰りで塩見岳に登り2時台のバスに乗るという話をすると、「追い込んでますね!頑張ってください!」という声も頂きました。何としてでもタイムリミットまでに帰らねば、とペース落とさないように進みます。

塩見小屋を通過すると、鎖場の続く岩稜帯になります。ここからは足場を確かめつつ慎重に登ります。

ほぼぴったり3時間で山頂に到着。 頂上からは南アルプスの主稜線、白根三山や仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳もしっかり見ることができました。

ようかんでエネルギー補給し、早々に下り道に差し掛かります。

最近はスピードにのって下るコツをつかみつつあったのですが、登りの終盤から左膝上の筋肉がピキピキと、寝違えたときのように少し痛く、あまりスピードが出せず。 登りはスピードも出て快調でしたが、下りの失速でバスの時間に間に合わないかも、焦りが出始めました。90kmのレースに出た時には感じなかった痛みだったので、痛み止めを飲んでみたもののあまり効かず。しかたなくそのまま走りました。 あと5分というところで、登山口の仮設トイレが見えた時には、自分の両足に本当に感謝しました。

やれやれ、と思いながらバス停の時刻表を見ると、実際はあと20分くらいあり、僕の勘違いで無駄に焦ってしまっていたようです。 いずれにせよ、往復約5時間半で時間内に無事ゴール。今夜はバス停でビバークする羽目にはならずに一安心です。 背水の陣で臨んだ今回の山行でしたが、焦りながらも慎重に山を下る良い練習になりました。 ゴウシ


